巨木と隠岐の島

今年(2007年)5月末、植物科OB会の隠岐島観察旅行に参加しました。

隠岐の島町で八幡黒曜石店を営みながら、隠岐島エコツァーのガイドで活躍中の八幡浩二氏の解説によれば、隠岐島は対馬暖流とリマン寒流の影響を受ける気候のため、島後では南方系・北方系の植物が混在して分布、離島特有の生態系が形成されているそうです。氏の案内で布施〜 乳房杉〜 大満寺登山道〜 頂上到着 鷲ヶ峰入り口〜 屏風岩〜 天然林〜 トカゲ岩展望台〜 中谷駐車場と歩いてみて500mから600mの山々に北方や南方の植物が混生し、非常に多くの植物が遊歩道沿いで観察できました。植生の豊かさ、深さは到底離島であることを忘れてしまう状況に新たな感動を覚えました。

環境省が行った緑の国勢調査によれば、島根県内で見られる巨樹・巨木は、単木が705本、島内には全23カ所の巨木(スギ・ケヤキ・サクラなど)が時を越えて根を張っているとのことです。今回、県下でも大きさ、巨木にまつわる伝承の豊かさなどで抜群のスギの巨木に出会いました。これらの巨木は一般の観光旅行の観光スポットになっているものもあって隠岐を訪れた人にはお馴染みかもしれませんが、3本の巨木を紹介します。

 

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巨木の名称


かぶら杉

 

樹   種

スギ

所 在 地

島根県隠岐郡隠岐の島町中村

   

10.8m*

 樹   高

42**

 伝承樹齢

600

樹形記事

根元から15mのところで6本の支幹にわかれている特異な形の杉の巨木

 保護指定

島根県指定天然記念物

 特記事項

京都の台スギ巨木を思い出させるスギの巨木。

 

***印は調べれば色々の数字が幾通りも出てくるので、今回は高橋弘氏(全国の巨樹の計測を行って「日本の巨樹・巨木」を著した方)のHPの数値を記載しました。乳房杉、八百杉も同様。

 

 

 

巨木の名称

岩倉の乳房杉

 

樹   種

スギ

所 在 地

島根県隠岐郡隠岐の島町岩倉

   

9.6m*

 樹   高

38**

 伝承樹齢

800

樹形記事

密生して生え出した数本の個体
が、合着してできた合体木と考えら
れている。
主幹は地上48mの
ところで
15本に分かれ、このあたり
から大小
24個の下垂 気根(鐘乳
根)をぶら下げている。気根の大き
なものは、長さ
2.55m、周囲 2.25
mにも及ぶ巨大なもので、気根の
発達したスギの巨木としては珍し
いものである。

 

 保護指定

島根県指定天然記念物

 特記事項

気根は年々成長し、大きな気根からは、梅雨時には先端部より小根状の根を密生し、汁液を滲出するそうである。

 

 


 

巨木の名称


八百杉

樹   種



スギ

所 在 地

島根県隠岐郡隠岐の島町下西

   

1m*

 樹   高

30**

 伝承樹齢

2000

樹形記事

隠岐の島後(どうご)西郷
港ちかくにある玉若酢命神社境内に立つ島根県最大杉。枝の四方を木の棒で支えられている。新芽は若々しかった。

保護指定

島根県指定天然記念物

特記事項

百比丘尼(やおびくに)が植えたとされ、また木の生長によって根元で寝ていたヘビが根に包み込まれ、時折蛇のいびきが聞こえると伝えられている。

 


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