UP 2011.7.11 HRY
シニア自然大学校環境科7月度 施設見学
森林総合研究所関西支所見学
■日時:2011.7.8(金) 10:00〜15:00 天気 晴
■集合:京阪丹波橋改札 10:00
■行先:森林総合研究所 関西支所
■参加者:環境科 40名

森林総研 メタセコイアの正門通り
1.森林総合研究所関西支所の概要についての説明・・・連絡調整室 渡辺 毅さん
「森林総合研究所」では「森を知り、森を守り、森を活用する」をスローガンに、里山や都市近郊の森林を対象に森林の保全・活用の他に、風致景観、水・酸素の循環、松枯れ・ナラ枯れ、野生動物などの調査・研究なども行っている。
2.古代の仏像など木彫像用材の樹種についての講演・・・支所長 藤井智之さん
 日本には、木材として用いられる樹種が約300種あり、その利用に関しては古来高度な知識を蓄積してきていた。したがって、木彫像の制作にあたっては、対象にふさわしい樹種を選択してきた。 飛鳥時代までは、木彫像の用材の中心はクスノキであったが、奈良時代からクスノキが使われなくなってきた。それは、奈良時代の聖武天皇の仏教改革の動きの中で、唐から高僧の鑑真を招聘したことと関連がある。
 当時の中国では、仏像の用材としては「白檀」が使われていて、来日した鑑真が仏像彫刻の用材としてその材質に近い「栢木」という木を用材として使わせたことによって、従来までの用材のクスノキに代わって「栢木」が使われ始めた。しかし、その「栢木」がヒノキだったのかカヤだったのかはっきしなかった。

 仏像などの木彫像の樹種についての先駆的研究業績としては、小原二郎氏の研究があり、飛鳥時代にはクスノキが主に使われていたが、奈良時代になってヒノキが主に使われ始めたとするものであった。しかし、小原さんの説を疑問視する声が出始めた中で、森林総研と東京国立博物館との共同調査がおこなわれた。調査は、元興寺、唐招提寺、大安寺、神護寺などの奈良から平安時代初期に作られた仏像で行われたが、仏像の用材の大半が「カヤ」であるという結論を得るに至った。以上が藤井さんの講演の要約である。

講義:古代木彫像の樹種について(藤井支所長)
講演の中で、各テーブルに7つの樹種*の用材のサンプルが配られていたが、カヤは切断面が金色に近い色をしていて、したがって、資源は少ないが、当時仏教興隆のために高価なお金をかけてでも作らせたのではないかともいわれた。

*カヤ・ヒノキ・クスノキ・スギ・ケヤキ・カツラ・トチノキ


7つの樹種サンプル

カヤ(上)とクスノキ

最後に、質疑応答があり、沢山の質問が出てきて、時間が足らないほどでした。


3.森の展示館見学と園内樹木観察

杉の年輪(江戸初期に植樹)

展示館内

ナラ枯れ被害

赤外線式CO2濃度計

カヤ

カヤの実


集合写真(前列左から6人目藤井支所長)
梅雨明けぬメタセコイアの風の道      幸子
文/羽尻、俳句/秋山、写真/羽尻・平山、編集/平山
企画:長谷川

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