UP 2011.6.20 HRY
シニア自然大学校環境科6月度 施設見学
神戸 「海外移住と文化の交流センター」と「水の科学博物館」見学
■日時:2011.6.17(金) 10:00〜15:00 天気 曇
■集合:JR元町駅10:00
■行先:神戸市立 海外移住と文化の交流センター
             水の科学博物館 (地図)
■参加者:環境科 49名
目的
@ ブラジルなど中南米諸国への移民の歴史と現地の厳しい諸環境に対応した移民の開拓者精神を学ぶ。
A 水環境と地球環境をつくるステップを学び、水の実験を通じて「水の重要性」を再認識する。
   

海外移住と文化の交流センター

(10:30〜13:00)
「海外移住と文化の交流センター」は1928年(昭和3年)に「国立移民収容所」として建設され、1971年(昭和46年)に閉鎖されるまで、日本における海外移住の基地として、南米を中心に25万人の移住者を海外に送り出しました。海外移民者はこの施設で出国手続き、健康診断を行い移民先国に関するいろいろな教育(歴史、風土、環境、語学など)を受けて新天地へと旅立って行きました。

神戸埠頭でブラジル・サントスへ向う「さんとす丸」
移民の歴史
 『1930年3月8日。神戸港は雨である。…三ノ宮駅から山ノ手に向かう赤土の坂道はどろどろのぬかるみである。この道を朝早くから幾台となく自動車がかけ上がって行く。この道が丘につきあたって行き詰まったところに黄色い無装飾の大きなビルディングが建つている。是が「国立海外移民収容所」である』
第一回芥川賞の受賞作となった石川達三の『蒼氓』は、ブラジル移民を扱った物語である。神戸港から旅立つ家族連れはいったん神戸移民収容所に移って、日本での最後の8日間を過ごした。ほとんどは故郷を捨てた農民たち。期待と不安に揺れる思いを抱き、ブラジルへ渡る。

 明治期の近代化は、国内人口に急激な増加をもたらしていたが、1877年の西南戦争以後の経済の大きな混乱によって、地方農村が荒廃すると、人口問題と農村の危機の解決策として、自国民を他国に送出し、現地での就労によって、富を蓄積するよう奨励することを目的とした国策がとられた。1868年にハワイ王国への最初の移民が始まるが、北米を中心に東洋人に対する「黄禍論」が高まり、南米を目指すようになる。その最大の受け入れ国は1888年の奴隷制の廃止によって、農業分野における労働力の不足に悩んでいたブラジルであった。
 1908年(明治41年)の笠戸丸の721人から始まり、戦後中断はあったものの最後の1971年(昭和46年)ぶらじる丸までの移民数は25万人を越える。現在、約140万人にのぼると推定される日系人口は、1億8千600万人(2008年)のブラジル人口においては、1%以下を占めるに過ぎないが、日系移民とその子孫のブラジルにおける存在感は特筆すべきものとなっている。ブラジルはラテンアメリカでもまれにみる親日国でもある。
しかし1980年代半ば頃、ブラジル経済の不況にあえいだ日系移民の就労目的での日本訪問が始まり、1990年に日本の「出入国管理及び難民認定法」の改正に伴って日本で就労する移住者が激増した。いわゆる出稼ぎは、現在日本国内には30万人以上居住しているといわれる。往時のブラジル移民の逆転現象が起こっており新たな課題となっている。
財団法人 日伯協会 常務理事 黒田公男氏(海外移住と文化の交流センター 移住ミュージアム担当)のご説明を受けて館内を見学する。

以下展示室より


ブラジル移民発祥の地

移民の歴史を語る日伯協会 黒田氏

南米移民を奨励するポスター

別れ

国立移民収容所 1928年(昭和8年)設立

夢と希望の新天地へ:神戸埠頭へ向う家族

現地では運・鈍・根と健康が成否を分けた

移民船
明治時代の日本は農業中心で製造業などの産業がない状態であり、一方、人口は増加するばかりで食糧難を解決する目的で海外への移民を国策で展開したようである。未開拓の原野を切り開いて珈琲など農産物の生産性向上に大いに貢献し、ブラジル経済発展の基礎を築いた人達の強靭な開拓者精神には敬服するばかりである。

「海外移住と文化の交流センター」玄関にて(左端黒田氏)

水の科学博物館

(13:30〜14:30)

 昼食後徒歩で水の科学博物館へ。高台のエキゾチックな建物と大阪湾の風景が美しい。六甲山の麓、緑に囲まれて建つドイツルネサンス様式の東西50mに及ぶ白亜の館は、1917年竣工の「奥平野浄水場旧急速濾過場上屋」で、その風格ある外観から、戦前の都市政策における水道事業の重要性を慮ることができる。日本建築学会からの保存要請を受けて、1990年に、この館の保存活用を目的とする神戸市水道給水開始90周年を記念した「水」をテーマとする科学館「神戸市水の科学博物館」として公開した。
水の科学博物館は、楽しみながら水についての知識や水と人との関わりあいをゲームや遊びなどを通じて学ぶ事が出来ます。館内はエントランスゾーン、テーマシアター、アクアサロン、ウォーターサイエンスゾーン、水と環境・生命のゾーン、水とくらしのゾーンに分かれています。小中学生向きの施設といっていいでしょう。今日も小学生が見学に訪れていました。
3Dシアターで立体画像のビデオを見た後、館内を見学し、小学生気分となって水の実験を楽しみました。本日の実験は 木炭電池・燃料電池、水の浮力・水圧・表面張力、水の変化(沸騰・水蒸気・湯気)、空気の力と変化でいた。元高校教師の先生が手品よろしく、水の不思議を面白おかしく勉強させてくれました。

ドイツルネサンス様式の建物(神戸市景観形成重要建築物)

エントランス

ウォーターサイエンスゾーン

水の実験場で 木炭電池
施設としてはコンパクトなものであるが「水の重要性」を知るための体験学習できる装置はユニークである。また燃料電池、扇風機などの発電実験とユーモラスな解説は水への関心を一層高める。
所感
ブラジル,ボリビアなどはレアアースなど世界的にも重要な資源を埋蔵しており、日本は水資源に恵まれているが双方の資源を狙って中国が土地買収、水源地等の買収を始めており、両国とも早急に、対応策を打ち出さねばならないのが現状である。(古川)
文/古川・平山、写真・編集/平山
企画:古川

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