UP 2007.8.11HRY
バイオディーゼル燃料化施設見学
―京都市 廃食用油燃料化事業への取組み
 ■日時:2007.8.10(金) 10:40〜11:40
 ■場所:京都市伏見区 京都市南部クリーンセンタ内
       京阪・中書島駅バス15分
 ■参加:環境科 34名
京都市は、地球温暖化防止と循環型社会構築に向けて、市内の家庭やレストラン・食堂から出される廃食用油(使用済みテンプラ油)を回収し、バイオディーゼル燃料に精製している。京都市伏見区の南部クリーンセンターにある本施設を訪問し、取組みや製造プロセスを見学しました。

場所はここ

1.取組み
京都市は、地球温暖化防止京都会議(COP3)開催都市として、地球温暖化対策と循環型社会の形成に向けてあらゆる分野で環境を基軸とした市政を推進している。その一環として、廃食用油のバイオディーゼル燃料化に着目。H9年から事業化に向けてのモデル実験・試験運用を開始、H16年に「京都市廃食用油燃料化施設」が竣工。現在この施設で精製されたバイオディーゼル燃料(BDF)は、市ゴミ収集車両すべてと一部の市バスに利用しており、年間約4000トンのCO2削減に貢献している。

職員からビデオと補足説明を聞く

左端:原料の廃食用油、右奥:BDF(最終製品)
2.廃食用油回収
       ・家庭系:回収量 15万リットル/年  (小学校区の町内会等の回収拠点:1013個所)←利用率10%
       ・事業系:回収量 146万リットル/年 (レストラン、食堂)←利用率49%
   家庭系の利用率がまだ低いので、2000拠点(300世帯に1ヶ所)、25万リットル/年の回収をめざしている。

一般家庭から集められた廃食用油

原料貯蔵タンク
3.処理施設とコスト
     ・生産量:バイオディーゼル燃料(B100:BDF100%) 5000リットル/日
           軽油混合燃料(B20:20%混合)        3000リットル/日
           年間161万リットル
         ・生産コスト:B100 102円/L(非課税)←軽油相当価格
                 B20 135円/L(軽油並みの課税)

精製行程(精製槽と反応分離槽)

左からBDF、B20、軽油のパイプ
*装置:H造船製       
4.利用状況
・市ゴミ回収車:B100 約220台(全数)    ・市バス:B20 95台、B100 2台   

ゴミ収集車(B100使用)

京都市バス(B20使用)
5.効果
(1)廃食用油のリサイクル (2)CO2の排出抑制 (3)自動車排ガスのクリーン化
(4)生きた環境教育 (5)地域コミュニティの活性化 (6)河川の汚染防止 (7)資源作物育成による農業活性
自分たちの使ったテンプラ油がリサイクルされて自動車の燃料になるということで、生きた環境教育になっている点が最も市民の評価が高いということです。
6.今後の課題
(1)長期保管や熱に対する酸化安定性 (2)冬季などの低温時における流動性の向上と結晶析出防止などの品質問題
(3)軽油やガソリンなど化石燃料との価格競争力をつけること。
*バイオマス資源は化石燃料と同様に、燃焼によってCO2を発生します。植物は成長過程に光合成によってCO2を吸収するので   CO2の増減に影響を与えないCO2の循環サイクル(カーボンニュートラル)が実現する。

バイオにて再生燃料夏工場     二三弥


歴史舞台 伏見散策―

午後からは、自由行動ということで、歴史の舞台伏見を散策する。伏見は秀吉が開いた城下町。江戸時代には、大坂と京を結ぶ港町として淀川三十石舟や、米や薪炭などを満載した大小の舟でにぎわいを見せる。また参勤交代をする西国大名の発着地となり、宿場町としても繁栄する。幕末には坂本龍馬受難の寺田屋事件など動乱の舞台となったところです。名水「伏水」を利用した伏見の酒も有名。

中書島の謂われと長建寺

濠川と十石船

月桂冠の酒蔵

かっぱ黄桜
濠川の岸を飾りし盆灯篭     二三弥

竜馬受難の寺田屋

寺田屋の古りし高階秋すだれ     二三弥

今年初めて猛暑日を記録した京都。街並み歩きに耐えかねて、早めに伏見の酒どころで涼む。句は鈴木さんから提供いただきました。

企画担当:古川 浩

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