UP 2007.5.13 HRY

六甲山自然保護センターと春の六甲自然観察

■日時:2007.5.11(金) 晴 寒風強し
■場所:六甲山(自然保護センター、高山植物園)
■参加:33名
■案内:六甲山「山の案内人」坪田義治氏(シ8期)


          -スケジュール-
 09:55〜10:20 阪急六甲→記念碑台(阪急バス)
 10:30〜11:00 自然保護センター(六甲案内説明・ビデオ)
 11:05〜12:05 ノースロード自然観察
          (自然保護センターで昼食)
 13:00〜13:45 高山植物園まで徒歩・観察
 13:45〜15:00 高山植物園見学
 15:00〜15:45 ケーブル山上駅まで徒歩・観察
 16:00〜16:30 ケーブル・神戸市バス→阪急六甲・解散

Root Map

天気晴朗なれど肌を刺す風。季節が逆戻りした六甲山でしたが、素晴らしい展望に恵まれ、新緑まばゆい山上の植生を心ゆくまで観察できた一日でした。かつての禿山は緑を取り返し、国立公園として隆盛を極めた六甲山ですが、震災を契機に観光客は激減しています。将来に向け、「自然環境の保全と自然を活用した適正な利用」を掲げ、新たな魅力を創出するための模索が続いています。

<六甲山自然保護センター>

瀬戸内海国立公園六甲地区の中心地に設置されたビジターセンターで、自然公園利用者の便宜を図る設備。山の生い立ちや動物・植物など六甲山を取りまく自然を、写真パネルや、標本などで解説をするとともに、研修、休憩の場を提供、自然とのふれあいや利用案内、資料の配布など行っている。分館「県立六甲山ガイドハウス」では、ビデオやPCで山の情報が得られる。土・日・祝日にはガイドボランテイア「山の案内人」が自然観察会を行っている。

六甲山自然保護センター

六甲山の自然と環境について講義(坪田氏)

展示室の衛星写真(自宅が分かる)

<六甲山のおいたち>

六甲山は、神戸市、西宮市などの背後にそびえる連山で、そのうち東の譲葉山(526m)から六甲山(931m)、摩耶山(698m)を経て西の再度山(468m)までの東西20kmの地域が国立公園六甲地区に指定されている。中生代の末期から新生代の始めにかけて(約1億年前〜3千万年前)西日本一帯では大量のマグマが噴出し、地下では花崗岩ができた。六甲山地をつくる花崗岩はそのうち8千万年前頃に地下でマグマが固まったものである。3500万年前頃には、河川で運ばれてきた土砂などは固まり、神戸層群の地層ができた。約200万年前になると近畿中央部一帯に六甲変動とよばれる大きな地殻変動が起こり、特に100万年前頃から六甲山の部分が急速に高くなるとともに大阪湾の部分が沈み、現在のような六甲山の山並みが作られていた

自然保護センターから神戸空港、関西空港、葛城、金剛の山々の展望

六甲山は、慶応3年(1867年)神戸開港による外国人居留民の手で開発された。その中心人物は英国出身の貿易商A.H.グルームで、明治36年にはわが国最初のゴルフ場「神戸ゴルフ倶楽部」が設立されている。明治初期、神戸に入港した船の上からは雪が積もっているように見えたとも言われている荒廃した六甲山は、明治35年(1902年)に大規模な植林作業に着手、松やヤシャブシを植えることで緑を回復した。

大正から昭和にかけて、阪神電鉄・阪急電鉄による交通網の整備と観光開発で次々とレクレーション施設が整っていった。昭和31年(1956年)瀬戸内海国立公園の一部に編入され、年間観光客は800万人に達したが震災後は激減、現在は600万人にまで回復したものの、別荘や企業の保養施設の閉鎖も多い。近年は地球温暖化の影響著しく、かつては氷の切り出しやアイススケートで賑わいを見せていた多くの池は、薄氷が張るのみである。アイスロードとはかって氷の運搬に使われた道である。

<六甲山の植生>

六甲山には約1700種の植物が自生し、近畿地方の山々に比べ植生が豊かである。
 貴重な植生・特別景観:@六甲山のブナ林、イヌブナ林 A東お多福山のススキ・ネザサ群落 B蓬莱峡などのバッドランド地形 Cヒカゲツツジ:崖などに生育し美しい花をつけるが、自然公園法による採取制限植物として保護されている。
5月の花:タチツボスミレ、ヤマツツジ、ベニドウダン、ウツギ、マルバアオダモ、コウライテンナンショウ、シハイスミレなどです。

ノースロードの自然観察 11:05〜12:05

自然保護センターで、六甲山の自然と環境についての講義やビデオでの研修を受けて、坪田氏(シ8期)の案内でノースロードの自然観察を行う。アカマツ、コナラ、リョウブの林とアセビの群落の中、寒風吹きすさぶ観察会となりました。

ノースロードの自然観察に出発

モリアオガエルの池を右手に

加古川の源流です

フタリシズカ

ムラサキケマン

チゴユリ

アケビ雌花、雄花
私のメモ帳:バイカツツジ、テンナンショウ、リョウブ、アセビ、ネジキ、コナラ、タンナサワフタギ、クロモジ、コバノガマズミ、オトコヨードメ、ツタウルシ


自然保護センター〜高山植物園 13:00〜13:45

自然保護センターから、六甲山小学校前を経てオルゴール館へ。湿地帯の木道を伝って高山植物園へ。風もおさまり、暖かくなってきました。

氷切り出し用の池(瓢箪池)

図鑑を片手に熱心にガイドする坪田氏

高山植物園へ湿原を行く
私のメモ帳:スギ/ヒノキ(成長差)、アオキ、カンアオイ、ラショウモンカズラ、オオイワカガミ、ミツバアケビ、アギスミレ、オオカメノキ(ムシカリ)

高山植物園 13:45〜15:00

当初の予定を変更して、全員が入園する。タイミングよく、民族スタイルのガイド嬢が園内を案内。今日の目玉はクロユリです。

ミズバショウ

ドウダンツツジとシャクナゲ

アルプスの名花を説明するガイド嬢

ミズバショウ

クロユリ

エンチアン(アルプス三大名花)

ユキモチソウ
私のメモ帳:ヤグルマソウ、エビネ、ミツガシワ、ヒメシャクナゲ、エーデルワイズ、ベニドウダン、クリンソウ、シロヤシオ、ブナ


高山植物園〜ケーブル山上駅 15:00〜15:45

明治36年設立の、わが国最初のゴルフ場「神戸ゴルフ倶楽部」の中を通り、ケーブル山上駅に向かう。手作りのコースとレトロなクラブハウスが趣を添える。大阪湾や阪神・大阪の市街地が輝いて見えます。

オオバヤシャブシ

大阪湾の展望

ケーブル山上駅
私のメモ帳:カナクギノキ、ムラサキタンポポ、オオバヤシャブシ、アカメガシワ、コアジサイ、イタドリ、ハンノキ



自然保護センター前にて、環境科33名
六甲山「山の案内人」坪田義治氏(シ8期)の懇切丁寧なガイドに感謝申し上げます。ありがとうございました。
企画担当 青木俊之 平山元哉

前のページへ     ◇環境科トップに戻る     ◇次のページへ